みなさま、こんにちは。
文化財構造計画の冨永です。
6月となり梅雨入りとなりましたが、まだ雨続きとまではなっていないようですね。気温も夜は涼しく、上着がないとちょっと心許ないですね。
さて、先のゴールデンウィークでベルギーとオランダをレンタカーで回ってきました。産業遺産や近代建築の活用案件を中心に見学をしてきました。もちろんビールもしっかり飲んで参りました。これから少しずつ旅行記を公開していきたいと思います。昨年のは、1回で断念してしまいましたが、今回はもう全行程書き終わっているので、昨年のようなことはないはず!では、おつきあい下さい。
~ベルギー・オランダ旅行記1~
はじめに
昨年のGWは、ドイツ産業遺産の旅であったが、今回はベルギーとオランダの旅に出かけることになった。平成29年4月30日から5月7日の全8日間の行程である。今回は産業遺産に加えて、コンバージョン建物やデ・ステイルなどの近代化における建築も含めた見学を行うことに主眼をおいた。そしてビール。ベルギーといえば、ビールである。
4月30日
関空からブリュッセルに向かう。チェックインカウンターで並んでいるときにネットで事前にチェックインできることを知る。そうすると荷物を預けるだけでよくなる。列に並んでいる途中でチェックインを試みたが、最後の支払いのページがつながらない。航空会社のチェックインが優先されるためか直前では無理みたいだ。帰りはネットでしてみよう。
飛行機での11時間はさすがに長い。まずは日本で購入した中公新書の「物語 ベルギーの歴史」を読む。海外に行く際には、その国の歴史を事前に読むようにしているが、結局ぎりぎり行きの飛行機になってしまう。ベルギーという国にはあまり知識がなかったが、イタリアとイギリス、フランスとドイツを結んだ交点になることから、ヨーロッパの文化と歴史の交差点になっていたようだ。2000年代にまで国家分裂の協議をしていたとは驚きだ。
本を読み終えた後は映画を3本見た。GEINIUSは作家と編集者の信頼と格闘の話だが、これはまあ面白かった。上映中の話題はなんと中国語があるのに日本語訳がない。これは中国人旅行者が増えていることを物語っていると思われる。飛行機の映画を楽しみにしているものとしてはまったく寂しい限りである。
オランダのスキポール空港で乗り換え。ここでパスポートコントロールがある。ユーロ圏内は国内線扱いになるようだ。スキポールとブリュッセル間の飛行機では、となりに座った日本の男性と話をする。阪大の電子物理の教授で、ルーヴェン大学に学位の授与に行かれるそうだ。GWに仕事とは大学の先生も大変だ。そのあと会議などでフランスに行き20日ぐらい日本を空けるとのこと。大学は授業を休校にすると学校からよく思われないので、この時期日本を空けるのは結構気が引けるのかも。
電車に乗って空港から市内へと南下する。目指すのはブリュッセル南駅。目的地が南駅と書かれた電車の乗ったはずなのに、ブリュッセル北駅で電車が30分くらい止まっている。大丈夫かと心配していると、電車がなんと来た方向に逆戻りし始めた!もしかして空港に戻ってしまうのか。ところが、空港のある北へは行かず西へと曲がる。いったいどこへ行くのだろう?グーグルのマップで行き先を確認していると、やがて南に折れて進んでいく。どうやらブリュッセル中央駅を通らない西周りのコースを進む列車のようだ。表記が英語でないのでいつも以上に不安である。
日本にいるときにネットで予約したホテルに到着。もはや遅くなっていたので晩ご飯を食べにすぐ出る。さすがに初回から変な店にあたるとへこむので、トリップアドバイザーご推薦の店に行くことにする。何でもスマホで調べられるとは、海外旅行も便利になったものだ。ガイドブックには駅前の治安について不安視されていたが、確かにここはやや治安が悪そうな印象。そういえば、ヨーロッパはどこでも大きな駅の近くは治安が悪い。以前のバックパッカーのときには、安宿探すためにそんなところばっかりだったと20年前の思い出した。あの時は、とにかく飛び込みで宿に訪ねていって、値段交渉をしたり、お湯がでるか試していたりしたものだ。
目的の店は駅から5分くらい離れたところにあった。このあたりは白人が多く住宅街の雰囲気。少し歩くと雰囲気が変わったようだ。店は現地の人で大繁盛で、テラス席でもよいかと聞かれる。今日は気候がよいし、もう20時すぎというのにまだぜんぜん暗くない。初日はテラス席での食事となった。
座席の目の前にはお城のような建物。なんだろう。むかしの砦なのだろうか。料理の注文は、ビールとムール貝、あとおすすめのエビ料理。瓶のベルギービールは日本でも手に入るので、ドラフトを頼む。味は濃く、アルコール濃度も高そうだ。なかなかおいしい。ビールはきたものの、料理はなかなか出てこない。まあ外国なのでゆったりと構えよう。やっときたエビ料理はエビのガーリックオイルソースで浸したような一品。これもおいしい。ソースはもったいないのでパンに浸して食べる。
エビを食べ終わってしばらくしてから、鍋いっぱいのムール貝のワイン蒸しがとうとう到着。
なかなかたいした量だが、周りをみるとひとりひとつ食べているように見える。二人連れのどちらかがムール貝鍋を頼み、他が違うものを食べている組み合わせが多いようだ。6人のグループも半分がムール貝鍋を食べていた。おいしいが、これだけ食べなくてもよいいいかな、と思った。同じ貝ならば、やはり牡蠣のほうがおいしいかも。でもムール貝をこの量を食べたことがないので体験として非常に満足である。最後にサービスのミントティー。全部で42ユーロ。まだ物価はつかめないが、現地の人がこれだけいるのだから、コスパのよい店なのだろう。