みなさま、こんにちは。
文化財構造計画の冨永です。
こちらのネットの通信環境が悪いため、更新ができておらずにすいません。
内容を抜粋してお届けしたいと思います。
3日目には、ティンプーからワンデュ・ポダンに移動しました。
ワンデュ・ポダンは、ティンプーから東に70km移動したところで車で約二時間半の道のり。
ティンプーから川沿いを下った後、シムトカ・ゾンを横目に東へ。
ゾンとはお寺と行政庁が一緒になったもので、過去に僧侶が支配層となった時代に建てられたものを現在でも行政庁として使用している場所です。シムトカ・ゾンはゾンの機能は廃されていて、現在は別の用途で用いられています。
シムトカ・ゾン
そこから東へ行き、ドチュ・ラという標高3150mの峠を越えてワンデュ・ポダンへ。
ワンデュ・ポダンは、東。南へと抜ける交通の要衝となっている場所です。ここには17世紀のゾンが残っており、唯一の石置き屋根のゾンでした。しかし残念なことに、昨年に漏電で失火し焼失してしまいました。下の写真は、平成22年時点の状態と現在の様子です。今後の修理方針はまだ協議中とのことでした。
ワンデュ・ポダン ゾン(平成22年時点)
ワンデュ・ポダン ゾン(現在)
貴重な文化遺産も火災が生じると一気に失ってしまいます。こうして自分が見知った建物が焼失すると、防災対策は何かが起きる前に必要であることを身にしみて感じます。
川向かいのリンチェンガンの町並みは、前回とあまり変わらぬようでほっとしました。
発展とともに景色が変わりゆくことは仕方ありませんが、リンチェンガンのような伝統的な景観にこそ、ブータン独自の魅力があると思います。
リンチェンガンの町並み